南島の最南端に位置するサウスランド地方はニュージーランドの中では一番南極大陸に近く、冬の気候は厳しいものがありますが、スチュワート島を含め、自然がいっぱいの地方です。
又、西には手付かずの自然が残るフィヨルドランド国立公園があり、その山並みによって、西風がもたらす雨を防ぎ、牧畜に適した土地となっています。
ブラフ
インバーカーギルからブラフへと続く1号線は左右を海に挟まれ、早朝にはこのような朝霧が発生して、また違った風景を見せてくれます。
ブラフの町の有名なものは、世界一と評される ‘ブラフ・オイスター’ でしょう。
インバーカーギルから南へ約27Kmに位置するブラフは、‘ブラフ・オイスター’ の生産地で、毎年5月下旬には ‘ブラフ・オイスター&シーフード・フェスティバル’ が催され多くの観光客で賑わいます。
また、この港町は、スチュワート島への船の発着港となっている為、夏季には、島に渡る人々で活気づきます。
スターリン・ポイント(Stirling Point)
南島南端のここ、スターリン・ポイントから始まる国道1号線は、クック海峡を越えて北島の北端部まで続きます。
ここには、世界各地の主要都市までの距離を示した看板が立っていて、ちなみに、東京までは9567Kmあるそうで、観光客のフォト・スポットになっています。
スチュワート島(Stewart Island)
マオリ語で‘ラキウラ(Rakiura)光り輝く空’と呼ばれるスチュワート島(Stewart Island)は、人が定住するニュージーランド最南端の島で、ブラフから南西の沖合い約32Kmに位置する、新潟県佐渡島の2倍くらいの大きさの島です。
豊かな自然が残るスチュワート島は、数少ない ‘キーウィ’ が生息する島で ‘カカ’ や ‘ウェカ’ ‘カカポ’ などのニュージーランド固有の鳥も多く住んでいます。
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インバーカーギル
インバーカーギル(Invercargill)は、ニュージーランド南島の再南端部に位置する町で、スチュワート島(Stewart Island)への玄関口になっている為、多くの観光客が訪れます。
インバーカーギルへのアクセス
飛行機ではクライストチャーチからニュージーランド航空が1日5~8便運航、ウエリントンからも運航されていて、市内から約3Kmの空港からは、エアポートシャトルやタクシーを利用して市内へ来ることが出来ます。
長距離バスでは、主要都市からインターシティなどが運行していて、発着はiサイト(観光案内所)前です。
※ニュージーランド航空、インターシティ/ニューマンズ・コーチラインズについては ‘ニュージーランド国内交通’ のページ参照。
貨物列車は走っていますが客車は走っていません。
市内の見所
インバーカーギルは1850年代、ダニーデンに入植していたスコットランド人が、牧羊のため開いた町で、ところどころに、石造りのスコットランド風の建物を見ることができます。
また、当時の名残で、町の名前をスコットランド風に ‘インバーカーゴ’ と発音します。
サウスランド博物館
iサイト(観光案内所)に併設してあるのが、サウスランド博物館(Southland Museum)で、捕鯨の歴史や、南極地方の島々に関する資料が展示されています。
また、博物館には、恐竜の唯一の末裔といわれるニュージーランド原生の ‘トゥアタラ(ムカシトカゲ)’ と呼ばれる爬虫類が、トゥアタラ・ハウス(tuatara house)で飼育されています
トゥアタラは、オスでは頭胴長280mm、全長610mm、体重1Kgに成長し、メスは一回り小さいが、その昔、クック船長がニュージーランドに初上陸した時、マオリ族からの聞き取りでは、「体長2.5mで胴は人ぐらいあり、人を襲って食べる」と聞いたとの記述があるそうです。
※サウスランド博物館(ホームページ):http://www.southlandmuseum.com
クイーンズ・パーク
サウスランド博物館の北にある、80ヘクタールの広さを誇るのが、クイーンズ・パーク(Queena Park)で、夏の頃のバラ園はすばらしく、北側にはゴルフコースもあります。
子供用プレイグラウンドや、無料のアニマルパークもあり、休日には人々の憩いの場になっています。
水道塔
1889年建てられた水道塔(Water Tower)は、イスラムのモスクを思わせる古風な造り、が町の名物になっています。
毎週日曜と祝日には塔の上の展望台が一般公開され、112段ある階段を上がって、インバーカーギルの町並を一望することができます。