ホメロスの物語に出てくることで有名なトゥルワ(トロイ)の遺跡は、チャナカッレの南約20Kmに有り、ドイツ人シューリマンらによって発見されました。
彼らの遺跡調査の目的は、遺跡の発見ではなく財宝の発見が目的だった為、遺跡には財宝が無くがっかりしたとも伝えられています。
現在、入り口広場には伝説のトロイ戦争(ギリシャとトロイの戦争)を記念して、トロイの木馬が立てられています。
トロイ戦争
ギリシャ神話に出てくるトロイ戦争とは、その昔、ギリシャにはヘラ、アテナ、アフロディテという3人のそれはそれは美しい女神がおりました。
ある日3人は '世界で一番美しい女神は自分である’ とお互いに争い、なかなか結論が出ない為トロイの王子に結論を仰ぐことにしました。
ところが、それぞれの女神たちは自分を選んでもらう為、王子に賄賂を申しでます。
ヘラは '支配権と富’ を、アテナは '戦いの勝利と知恵’ を、アフロディテは 'この世で一番美しい女’ を与えると約束します。
王子はアフロディテを一番美しい女神と選び、当時 'この世で一番美しい女’ と言われていたギリシャの都市国家スパルタの王妃を、言葉巧みに誘惑しトロイに連れ帰りました。
これを発端にギリシャとトロイの戦争が始まり、10年もの長きに渡り戦争状態が続くことになりました。
ギリシャ軍は最後の手段として、降参の貢物と見せかけた大きな木馬を造り、その中に兵士を隠れさせ、トロイの城門の前に置きました。
トロイ軍はその木馬を勝利の証として場内へと引き入れ、勝利の美酒に酔いつぶれました。
トロイ軍が寝静まったころ、ギリシャ軍は木馬から出て城門を開き一気に攻め込み落城させ、ギリシャ軍の勝利に終わったというお話です。
トロイ遺跡
トロイ遺跡(Truva Arkeolojik Kenti)は、紀元前3000年から紀元前400年もの長い間、繁栄と衰退を繰り返しながら続いていました。
古代エーゲ海の交易の中心であったこの地は、1~9つの異なる時代を生き抜いています。
シューリマンらによって発見されてから、考古学者らによって、集落と、城壁や家屋の基礎、寺院や劇場が発掘されました。
第6時代に造られた城壁の中には、第9時代に造られたアレキサンダー大王ゆかりのアテナ宮殿があり、ローマ時代の野外劇場跡も残されています。
儀式が行われたとされる聖域も発掘され、見学者はイヤホンガイドで見学できます。