公園の面積は約3000平方Kmで、シエラネバダ山脈のほぼ中央の西山麓に広がり、ここは都会から近いこともあり、年間400万人以上が訪れますが、そのほとんどが公園全体の1パーセントにも満たないヨセミテ渓谷(約18平方Km)を訪れます。
1984年に世界遺産に登録され、そそり立つ白い花崗岩の絶壁、そこを流れ落ちる多くの巨大な滝、谷や木々の間を流れる澄んだ大小の川、ジャイアントセコイアの巨木の林、生物学的な多様性が世界的に知られることとなりました。
見所
ヨセミテ渓谷は、国立公園全体の1%にすぎませんが、ほとんどの観光客が訪れ、滞在する場所で、エルキャピタンは、花崗岩の絶壁であり、様々なクライミング・ルートがあること、1年を通じて登れることから、世界中でも人気の高いロッククライミングのスポットである。
花崗岩ドームのセンチネルドーム、ハーフドームはそれぞれ渓谷の底から910メートル、1500メートルの高さがある。
エルキャピタン
ヨセミテ渓谷に入るとすぐに目の前に見える世界最大の花崗岩の1枚岩で、高さ1000mもある垂直な岩で、ロッククライマーの聖地と言われ、岩壁には常にクライマーの姿を肉眼でも見ることができる。
バレー・ビュー (Valley View)
世界一の一枚岩と呼ばれるエルキャピタンや、その向かいにある巨大な岩峰カセドラルロック、そして美しいブライダルベール滝をマーセド川の前に一望出来るスポットです。
センチネル橋(Sentinel Bridge)
ビジターセンターの南、マーセド川に架かる橋で、ここから見る夕陽に染まるハーフドームが、川面に映る姿は必見で、お天気の良い夕暮れには出かけてみよう。
トンネル・ビュー (Tunnel View)
ヨセミテ渓谷が一望出来る園内で最も人気の場所で、ここからは人工物(道路も)が一切見えないように配慮されていて、1944年に写真家アンセル・アダムがここで撮影した写真がサザビーのオークションにて3000万円以上の価格がついたことが有名です。 ブライダル・ベール滝から41号をマリポサ方面に少し上がった所にあります。
ハーフドーム
ヨセミテのシンボル的存在である巨大な岩壁ハーフドーム、標高2700mあり、伏せたおわんを縦に半分にスパッと切ったような形をしていて、ハーフドームの山頂まで標高差1400mを登る事もでき、熟練登山者向きのトレイルがあります。
カセドラル・ロックス
カセドラル・ロックスはブライダルベール滝とは反対側にそびえる2本1対の岩峰で、その姿はまさに槍のごとく、左のタワーは1900フィートで右は2100フィートあり、1930年代にクライマーが登頂に成功した。
ヨセミテ滝
北アメリカで一番落差(739m世界第8位)のある滝で、ナイヤガラ滝の10倍以上の落差を誇り、アッパー滝(436m)と、ロウワー滝(97m)、そして、その間のカスケード(206m) の3段からなり、春先の4月から5月は雪解け水で水量が多く見ごたえのある景色となりますが、8月になると水量がぐっと減り迫力に欠ける姿になります。
滝つぼ近くまで行く事も可能で、すぐ近くで滝を見ることができますが、ヨセミテに有るほとんどの滝は、夏以降には水が無くなりますが、ロウアー滝トレイルヘッドからは3つの滝が一直線に並んでいるところが見られますが、全体を見るには、センチネル橋や、グレーシャーポイントから見ることができます。
ブライダルベール滝
エルキャピタンの向かい側にある滝で、落差189mで、細く柔らかな流れが風に舞い、霧状になって花嫁のベールの様に見える事からその名がついた美しい滝で、トンネルビューからは正面に見る事が出来ます。
グレーシャーポイント
ハーフドームを目の前に眺められ、ヨセミテ滝、エルキャピタン、テナヤ渓谷、バーナル滝、ネバダ滝等、多くの観光スポットが一望できるポイントで、冬期は雪の為に閉鎖されてしまうので、春から秋に来園される方はツアーに参加して訪れてみましょう。
マリポサグローブ
バレーから1時間30分、公園の南端に位置し、巨木セコイアの森で、セコイアデンドロン(ジャイアントセコイア)は世界一の巨木(体積)になる木で、高さ80m以上、樹齢1000年以上にもなり、マリポサグローブには約200本が生息していて、最後の氷河期が始まる前には、今よりずっと広範囲に生えていました。
マリポサ樹林の中で一番大きな木が‘グリズリー・ジャイアント’と名づけられた木で、推定樹齢1800年と見なされ、南側にある巨大な大枝は直径2mもあります。
‘グリズリー・ジャイアント’の木から45m向こうに‘カルフォルニア・トンネル’の木があり、馬車で通過できるように1895年に2本の木に穴が開けられましたが、その1本は枯れて残っているのは1本となっています。
世界的に有名だった、私が本で見たのもこの木だったのでしょうか?‘ワウォナ・トンネル・ツリー’は1881年にトンネルが作られたのですが、穴を開けられたためによる衰弱で、1965年の豪雪に耐えられず、1000年早まって倒れ、樹皮が風化や虫に強いため、今もその木は横たわっています。
大きな根元がくっついている木を見ることができますが、これは‘フェイスフル・カップル(誠実な夫婦)’と呼ばれる木で、上の方は、はっきりと分かれていて、道の反対側に500年後には‘フェイスフル・カップル(誠実な夫婦)’として、成長するであろう若い木が2本あります。
宿泊施設
ヨセミテ国立公園公式ホームページ:
⇒ http://www.yosemitepark.com/default.aspx
ガイド・バスツアー
車で訪れていない人には、レンジャーがガイドしてくれる色々なツアーがあります。上記ヨセミテ国立公園公式ホームページを参照
Valley Floor Tour
このツアーは毎日あり、バレービュー、ブライダルベール滝、トンネルビューなどをオープントラム(冬はバス)でまわるツアーで、レンジャーがヨセミテの歴史や動物、植物などを説明してくれ、所要時間は2時間、料金は大人25ドルです。
Grand Tour
このツアーはValley Floor Tourの他にクレジャーポイント、マリポサグローブを訪れ、ワウォナホテルでの昼食付きを選べたりできるツアーで、所要時間は8時間、出発時刻は8:45、料金は大人82ドル(昼食付き、大人94,5ドル)。
Glacier point tour
クレジャーポイントから渓谷やハーフドームを眺めたり、トンネルビューにも立ち寄るツアーで、所要時間は4時間、出発時間は8:30、10:0013:30の3回、料金は大人41ドル、One-way ticket and hike backは大人25ドル。帰路のトレイルは4マイルあり、マップはVillage Sport Shop又はGlacier Point Storeで販売しています。
Valley Moon Light tour
Valley Floor Tourと同じルートを満月の夜の前後、数日のみ携行されるツアーで、、所要時間は2時間、料金は大人25ドルです。ちなみに2013年は4月21日-25日、5月20日-24日、6月19日-23日、7月18日-22日、8月16日-20日、9月15日-19日、10月14日-18日でした。
Glacier point Stargazing tour
Valley Moon Light tourのない星空の綺麗な夜にGlacier point tourと同じコースを回るツアーです。所要時間は4時間、料金は大人41ドルです。
訪問の方法
方法としては、乗り換えなしで行くとすれば車(レンタカー、長距離バス、バスツアー)となりますが、乗り換えもオーケーなら、飛行機、列車と、いろいろな方法で行くことができます。
飛行機で
サンフランシスコやロスサンゼルスからはユナイテッドエキスプレス航空が、ソルトレイクシティからはデルタ航空が、シアトルからはホライズン航空がブレズノ空港まで就航しており、そこからはレンタカーでの訪問となります。
長距離バス、バスツアー
サンフランシスコから‘California Parlor Tours’(ホームページ:http://www.calpartours.com)の長距離デラックスバスならサンフランシスコを朝7:00に出発し、ヨセミテロッジに13:45分に到着します。
ツアーの場合、宿泊施設付きもあり、公園内の宿泊施設の予約はたいへん難しい状況を考えると、値段は割高ですが、この方法も一考の余地があります。
レンタカー
国立公園の回りの各都市からレンタカーを借りて行く事ができますが、サンフランシスコからは約5時間で後半は急な坂道になり、フレズノからはマリポサグローブまで2時間でヨセミテバレーまでは3時間かかり、道は狭く急カーブの連続になります。
長距離バス
長距離バスの‘グレイハウンド’(ホームページ:http://www.greyhound.com)でサンフランシスコからマーセドまで直行便で4時間、マーセドから‘YARTS’(ホームページ:http://www.yarts.com)のバスで2時間かかりますが、どの便も接続がよくありません。
列車
サンフランシスコ又はロスアンゼルスから‘アムトラック’(ホームページ:http://www.amtrak.com)のサンホアキン号でマーセドへ、そこからYARTSのバスでヨセミテバレーまで行きますが、サンフランシスコの場合は市内にアムトラックの駅がない為、市内からエメリービルまで、バスに乗らなければなりません。値段は一番安く、列車は快適です。