オーストリア旅行の目玉でもある、オーストリア料理(ウィーン料理)やワインなどについて紹介しています。
オーストリアの食べ物・飲み物を中心に、ウィーン料理・ケーキ・トルテ(メールシュパイゼ)・コーヒー・ワインなどについての解説です。
料理やワインに目がない方は、是非ともメモにとってオーストリア旅行に持参してください。
代表的なウィーン料理
- グリースノッケルスッペ=粗挽き小麦粉の団子入りスープ。
- フリーターテンスッペ = 短冊状のクレープ入りコンソメスープ。
- レーバークネーデルスッペ = 牛のレバーにパン粉を加えた団子入りコンソメスープ。
- ターフェルシュピッツ = スパイス、レモン、の皮などで味付けされた牛肉。
- ウィンナーシュニツェル = パン粉をつけて両面を焼いた仔牛のカツレツ。
- グラーシュ=牛肉煮込み料理
ケーキ・トルテ(メールシュパイゼ)
- アプフェルシュトゥルーデル = ごく薄いパイ皮にたっぷりのりんごを包んだアップルパイ。
- トップフェンシュツゥデル = クリーム状のチーズを中身にしたチーズパイ。
- ザッハートルテ = 伝統を誇るホテル・ザッハーのチョコレートトルテ。
- ザルツブルガー・ノッケル = 小麦粉と玉子と粉砂糖でメレンゲ状に仕上げた菓子。
代表的なコーヒーの種類
- メランジュ = 最もポピュラーなコーヒー。ミルクにホイップクリームと泡立てたミルク入り。
- ブラウナー = 生クリーム又はミルク入りで一般的。大(グローサー)と小(クライナー)がある。
- カップツィーナ = ホイップクリームを浮かせカカオの粉をふったもの。
- モカ = 濃いブラックコーヒー。小さなデミスカップで出される。
- アインシュペナー = 日本式のウィンナーコーヒーに最も近い。ホイップクリームに粉砂糖かけ。
- アイスカフェ = グラスにバニラアイスを入れ、冷たいモカを注いでホイップクリームを添える。
ワインとホイリゲ
オーストリアのワイン造りは、今から1700年前のローマ皇帝ブローブスの時代に始まったといわれおり、ウィーンの森の暖かい南斜面やドナウ渓谷、ブルゲンラント州を中心に、毎年質のよい白ワインが生産されています。
オーストリアで「ホイリゲ」は「今年の」を意味しており「今年のワイン」、つまり「前年収穫したぶどうの新種」のことを指し、同時に、「居酒屋・飲み屋さん」を指す言葉となっています。
ウィーンのぶどう農家には、年間300日以内に限り自家製ワインの小売販売の特別許可が与えられており、一緒に簡単な食事などを提供しても良いとされています。
そのためホイリゲでは、ぶどう農家が作った自家製ワインと料理を堪能する事ができます。
また、ホイリゲには「シュランメル」と言うシュランメル兄弟がつくりだした「ヴァイオリン、アコーディオン、ギターを演奏しながら歌う大衆音楽」が付きものとなっており、オーストリアに行けば是非訪れたい観光スポットでもあります。
オーストリアのワイン
オーストリアのワインはほとんどが白ワインでグリューナー・ヴェルトリーナが有名ですが、赤ワインでは、ブルゲンランド州のツヴァイゲルトが有名なワインとなります。
また、ワインには、それぞれ品質保証のGGA(GESCHOTZTE PRUNGSEZEL)マークが付いており、ワインを買う際にはマークで品質を確認してから購入する事をお勧めします。
- ターフェルワイン = テーブルワイン(2級酒)。
- ラントワイン = 原産地表示テーブルワイン(1級酒)。
- クアリテーツワイン = 上級。カビネットワイン(上級)、プレヂッカーツワイン(超特級)がある。
白ワインを作るぶどう
- グリューナー・ヴェルトリーナ = 代表する品種。軽く爽やか、適度な酸味、口あたりよし。
- ヴァイスブルグンダー = 辛口ワイン。エレガントなハーモニーで独特の芳香あり。
- フリューローター・ヴェルトリーナ = マイルドでエキスに富み、豊かな果実実がある。
- ウエルシュリースリング = 香り豊かでまろやかな中にピリッとした味わい。
- ミューラー・トゥールガウ = 軽くソフト、マスカットの味わいを持つ。新種の内がベスト。
赤ワインを作るぶどう
- ブラウアー・ブルグンダー = 代表的赤ワイン。滑らかな舌ざわりと豊かなブーケ、深い味わい。
- ブラウアー・ポートギーザー = 明るい色の軽いワイン。早めに飲むのがいいワイン。
- ブラウフレンキッシュ = 代表的赤ワイン。ルビー輝きとビロードの舌触りで知られる。
ワイン摘み取り時期等級
ワインの等級
- ターフェルワイン = 一般的ワイン。1~4年目までが飲み頃。
- カビネットワイン = やや高級。2~5年までが飲み頃。
- プレディカートワイン = 高級。さらに摘み取り時期によって下記のような段階に別れる。
ワインの摘み取り時期
- シュペートレーゼ = 当該品種の主な収穫時期を過ぎてから、完熟した果実を摘み取る。
- アウスレーゼ = 完熟した果実から不良品を取り除いて仕上げたもの。
- ベーレンアウスレーゼ = 完熟がさらに進んで、貴腐ワインの段階に達したもの。
- アウスブルック = 貴腐ワインの段階で自然乾燥状態の果実に、同じ土地、品種の果汁を加える。
- トロッケンベーレンアウスレーゼ = 貴腐ワインの段階で、ほとんど干しぶどう状態から作る。
- アイスワイン = 摘み取り及び果汁しぼり段階で果実が凍結しているもの。
ウィーンと周辺のホイリゲ地帯
- グリンツィング = 時間のない旅行者にはホイリゲ入門編として良い。
- ヌースドルフ・ハイリゲンシュタット = 観光客とウィーン子半々のウィーンのホイリゲ地区。
- シュタマースドルフ・シュトレバースドルフ = 昔ながらのつつましい本物のホイリゲ。
- オーバーラー = ウィーン南部、土地っ子ようホイリゲの村。
- ベルヒトルツドルフ・グンポルツキルヘン = ウィーンの森近く、本物のホイリゲ。
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オーストリア料理
オーストリアの料理は、一般的に「オーストリア料理」ではなく「ウィーン料理」と呼ばれています。
その理由は、オーストリアは、中世からナポレオン旋風さなかの1806年に至るまで、代々神聖ローマ帝国内の大公領という位置にありました。
また、第一次世界大戦終結の1918年までは、代々神聖ローマ皇帝を務めたハプスブルク王朝の統治する広大な多民族国家オーストリア・ハンガリー帝国」の一構成部分でした。
そのためオーストリアでは、それぞれの民族がそれぞれの食文化を持っていて、一言で「オーストリア料理」と呼べないからです。
そこで、全ての民族の道はウィーンへと通じていた事から、料理についても「ウィーン料理」と呼ばれるようになり、その味も多種に渡るため「味の迷路がウィーン料理」と呼ばれています。