今日はイタリア最後の日で、終日自由行動の一日となり、オプションで「ポンペイへの日帰り旅行」もありましたが、ローマをもう少し詳しく見てみたいという気持ちがあって、ローマに一日いることにしました。
添乗員さんからローマの危険なこと、特に地下鉄は混雑していてスリが多いと聞いていましたが、注意の上にも警戒を怠らず乗ろうと思っています。
日本で考えた予定では、ローマで一番有名な朝市(カンポ・ディ・フォーリ広場)に午前中行って、買った物を一度ホテルへ置きに帰り、コロッセオへ観光に出かけるつもりでしたが、あいにく、今日に限って雨なので予定を変更します。
パラティーノの丘
コロッセオの出口から少し(200mほど)左手方向に歩くと、パラティーノの丘の入り口があるのですが、この頃には雨は本降りになってきだして、雨具はポンチョと折りたたみ傘を用意していたのでまず大丈夫だと思いますが、ちょっと気がかりです。
入り口から500mも歩くか歩かないうちに、どしゃ降りになり、それに風も出てきたので遺跡の門の囲いの中で、先客の外人さんのカップルと一緒に雨宿りすることに。
「この先ずーと雨かな~、あー最低!」と思ったのですが、考えてみると、コロッセオも人は少なかったし、ここも人影はまばら、こんな雄大な遺跡に人、人、人では古代へのロマンもあったもんじゃないと思ったら気分も明るくなりました。
5分もすると風が治まったので「お先に」をして見学を再開することにして、水溜りや小さな川のように流れる水を避けながら歩き、ローマ市内が見渡せるらしい、パラティーノの丘の高いところまで来ましたが、雨でその眺望は堪能できませんでした。
丘から下ってローマに現存する最古の凱旋門「コンスタンティヌス帝の凱旋門(Arco di Tito)」まで来て左手に進むとフォロ・ロマーノです。
(※ コロッセオの観光参照:コロッセオ - 北イタリアの見所)
フォロ・ロマーノ
フォロ・ロマーノは古代ローマの共和制時代に政治、裁判、商業取引などが行われていた市民生活の中心地で、帝政時代にはすたれ、後の蛮族の侵入などで破壊され中世には姿を消していましたが、19世紀に発掘により発見されました。
ローマは歴史的建造物が地下に多く眠っている為、掘り返せば遺跡、掘り返せば遺跡という状態で、地下鉄も造りづらく、建物の建設も思うようにならないそうです。
フォロ・ロマーノを見ているうちにすっかり雨が上がり、太陽が顔を出し、その上2つも虹がかかり、遺跡の上に出る虹が見られるなんて雨のおかげです。
(※ フォロ・ロマーノの観光参照:フォロ・ロマーノ - 北イタリアの見所)
真実の口(ポッカ・デラ・ヴェッラ)
私達がフォロ・ロマーノから出たのがフォーリ・インペリアーリ通りの出口で、真実の口のある「サンタ・マリア・イン・コスメディン教会」へは丁度半円を描いた弧部分を歩くようにいきます。
フォーリ・インペリアーリ通りの出口から左手方向に歩き、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂の前を通り、マルチェッロ通りをテヴェレ川の方向に下って行くとあります。
バスで行こうとバス亭を見つけ、事前に調べていたルートナンバー(N9)を待っていたですが、なかなか来ないし、下り坂だし、少し前の空と大違いで、真っ青な空に輝く太陽、気持ちがいいので歩くことにしました。
10分ほど歩いたでしょうか、程なく、今まで訪れたミラノやフィレンツェの豪華で立派な教会ではなく、ベージュ色の小さな教会が見えてきました。
道路から見える教会の通路に行列が出来ていて、20人くらいは並んでいるようですが、この列が「真実の口」で写真を撮ろうと待っている人達でした。
私達が行った時は、並んでいるのはほとんどが日本人だった気がしますが、このとき白人の女性が割り込んで来て、「写真を撮りたい」と係りの人に言っていましたがダメだと言われていました。
この列に並んでいる時に、スペイン広場でミサンガを売りつけられたカップルと一緒になりましたが、彼の話は「フィレンツェからローマ」のスペイン広場の所に書いています。
やがて私達の番になったので、写真を撮る前に喜捨(1人50セント)を箱に入れて、主人と2人で1ユーロ入れると係りの人が「ありがとう」と日本語で言ってくれました。
そして私と主人と1人づつ、石の像の口に手を入れて「痛い顔」をして、パチリ!係りの方にお願いして、2人一緒の写真も撮っていただきました。
写真撮影後は教会の中へ入るようになっていて、外から見た印象そのままの質素ながら、心休まるような、暖かな温もりを感じる教会でした。
さて、お昼の時間ですが、日本で計画した時は、真実の口広場近くにあるパラティーノ橋を渡ってトラステェヴェレ地区(ピッツァで有名)へ行ってピッツァを食べようと思っていましたが、まだお腹も空いていないし、ピィツァは食べたくないので、スペイン広場近くにあるレストランで食べる事にします。
(※ 真実の口(ポッカ・デラ・ヴェッラ)の観光参照:真実の口 - 北イタリアの見所)
パンテオン
ここからスペイン広場へ行く途中に、素晴らしいローマ時代の建築物の「パンテオン」があるので、そこを見てからスペイン広場に行くことにします。
真実の口広場からバスでヴェネツィア広場まで行きますが、ここには何本ものルートのバスが来るのでバス亭にあるルートマップでヴェネツィア広場と書いている番号のバスに乗りましょう。44番、N9番、170番。私達は170番に乗りました。
バスは真ん中のドアは降りる人専用なので、後ろのドアから乗りました。刻印機を探しますが見つからなかったので、そのまま乗って、ヴェネツィア広場で降りました。
広場にはいくつもの通りがあって分かりづらかったので、一緒にバスを降りたおばさんにコルソ通りを教えてもらい、コルソ通りをポポロ広場に向かって歩き、ローマ銀行(ビルの名前がある)の手前のカラヴィタ通りを左へ入って行くとパンテオンがあります。
私達が行った方向からだと、パンテオンの裏手から行くことになり、よく見る写真と違いますが、これが「パンテオン」だと思える存在感で、円形の建物が凄い迫力です。
パンテオンの中に入っていく人がいたので、一瞬「見学」という2文字が浮かんだのですが、入場料を払ってまで「いいか」と見ずに通り過ぎたのですが、帰国して無料だと分り残念な気持ちになりました。
(※ パンテオンの観光参照:パンテオン - 北イタリアの見所)
レストランでの昼食
パンテオンからスペイン広場近くのレストランまで、そう遠くないので歩いていきましたが、ここは事前に調べていたレストランで、スペインの階段を背にして高級ブティック店が並ぶコンドッティー通りから右手2つ目のクローチェ通りの中ほどにあるL'Antica Enoteca(アンティカ・エノテカ)です。
注意して見ていないと行き過ぎてしまいそうな外観ですが、中は結構広くて、今まで食事した店に比べると隣とのテーブルの間も少しゆとりがあるように思いました。お店の雰囲気も昔のローマの面影が感じられます。そうそう、昼食なので予約はしていませんでした。
さてメニューを見てもさっぱり分らないので、こんな時はウエートレスさんにお薦めを聞いて、それをいただくことにします。
アンティパスト(前菜)にはPrusciutto e Bufala(生ハムと水牛のモッツァレッラチ-ズ)16ユーロ、パスタにはigatoni alla Carbonara(リガトーニのカルボナーラ)10ユーロ、メイン料理にはEiletto di manzo(牛ひれ肉のジャガイモ添え)24ユーロのお薦め料理に水2ユーロとビール5ユーロ、グラスワイン5ユーロ、コーヒー2人分4ユーロでで合計66ユーロでした。
前菜の水牛のモッツァレッラチ-ズは最高で、チーズがちょっと苦手な私でも口の中で溶けるようで臭みも油こくも無いこのチーズは、結構な量でしたがペロリと食べ終わりました。
パスタのリガトーニのカルボナーラ、こちらは日本で言うマカロニを厚く大きくしたようなパスタに、チーズを絡めたもので、チーズが濃厚すぎて、私には胃もたれしそうな感じだったので、少し食べてあとは主人に食べてもらいました。
メインのEiletto di manzo(牛ひれ肉のジャガイモ添え)はお肉は柔らかくジューシーで、ジャガイモも美味しくてグッドチョイスでした。
これでお腹はいっぱいになったので、ドルテェ(デザート)は頼まずにコーヒー(本場のエスプレッソ)だけにして、濃いコーヒーは苦手なのですが、美味しかったです。
ゆっくりと食事をして、帰る時に気になるのがチップですが、イタリアではチップは含まれているように本で読みましたが、他のお客さんを見ているとつり銭の一部を渡しています。
私達はクレッジット払いでつり銭が出ないし、いくらにするか悩みましたが、席を立つ時ウエートレスさんに5ユーロ渡すと、満面の笑みでお礼を言ってくれました。
お土産
娘にチョコレートをたのまれていたので、事前に調べていたのですが、さっきのレストランとコンドッティ通りの間にあるカロッツェ通りの中ほどにQuetzalcoatl Chocolatier(ケッツァルコアトル・ショコラティエ)と言うチョコレートショップがあります。
ショップは見つけたのですが鍵がかかっていますが、でもシャッターは開いているし、時間も4時前なので(イタリアではお昼休みを取っているお店がある)すぐにでも開くだろうと思い、違うお店で時間つぶしをしてもう一度くることにしました。
しばらくして戻って来ましたがまだ鍵が掛かっているので、「どうしようか」と思っているとお店の女性が帰ってきましたが、店員さんは「食事に行っていたのよ」と言ってました。
イタリアでは長いお昼休みを取るの習慣がありますが、最近、都市部ではその習慣を取り入れていないお店も多くなっているそうですが、このお店はまだ有るようなので、行かれる方は午前中か午後4時以降がベターでしょう。
店員さんは感じのいいお嬢さんで、「長く待ったのよ」と言ったせいかどうか分りませんが、いろいろなチョコレートを味見させてくれました。
どれも美味しくて、あれもこれもと欲しくなりますが、自分で15個ほど選び、2セットお願いして箱に詰めてもらいました。賞味期限(1ヶ月半ほど)です。
あとはチーズを買う予定ですが、ここでは専門店が見つからないので、テルミニ駅近くならあるかも?ということでメトロでテルミニ駅へ帰りました。
でも、駅周辺にもチーズ専門店は無さそうだったので、スーパーでパスタやチーズ、ワインなどのお土産を買いました。
夜のコロッセオ
ホテルにお土産を置いて、今からライトアップされたコロッセオを見に行きますが、外は薄暗くなってきているのでバッグは持たず、パスポートやお金、クレジットカードは首からさげた袋の中に入れ、それをセーターの下に入れ、ダウンのコートを着ました。
小銭はポケットに入れて、カメラだけ持って出かけるつもりですが、これなら地下鉄がどんなに混雑していてもスリに遭うこともないでしょう。
ライトアップされたコロッセオもステキで、見に来た甲斐がありましたが、今が冬でなく、もう少しあたたかければ、ローマには数多くの噴水が有るので、ライトアップされた噴水を巡るのもいいと思います。
「トレヴィの泉」から北に行ってスペイン広場の「舟の噴水」、ナヴォーナ広場の「ネプチューン噴水」「4大河の噴水」「ムーア人の噴水」と巡るのもいいかもしれませんが、なるべく人通りの多い道を選んで歩いてね。
夕暮れ時の地下鉄は、大阪の御堂筋線や東京の丸の内線のラッシュ時と同じくらいの混雑で、テルミニ駅からは1回目に来た電車に乗れましたが帰りのコロッセオの駅では2回目に来た電車に乗りました。
最初に来た電車に、私達がいっぱいで乗れないと思って乗らなかったのに、ローマの人は女性でも乗り込んで行くのを見て、「次はぜったい乗ろうね!」と話し合って決めていたので、次は乗りましたが、その時、ホームを見ると日本人女性3人が不安げな顔で取り残されていました。次は乗ってね!。
イタリア最後の日、目いっぱい遊んだので充実した1日で大満足、夕食はお昼が遅かったのであまりお腹は空いていないので、スーパーで果物やパンを買ってかえり、ローマの1日も無事終わりました。
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コロッセオ
9:00ホテルを出発、明け方の激しい雨も一時小康状態のようで、まず、コロッセオから今日の観光を始めることにしたので、テルミニ駅のキオスクで、バス、地下鉄、近郊鉄道の共通1日チケット「ビッグB.I.G(大人1人6ユーロ)」を購入。
テルミニ駅の地下に地下鉄の駅があり、そこから地下鉄B線(ラウレンティーナLaurentina行き)に乗って、2つ目のコロッセオで下車。
イタリアのローマの地下鉄には改札口があったので、チケットの刻印は自動的にされましたが、最初にバスに乗る際は、バスにある刻印機に必ずチケットを差込、日時を刻印しましょう。
地下鉄の電車は想像以上に綺麗ですが、混雑ぶりを添乗員さんから聞いていたので、ギュウギュウ詰めを覚悟していましたが、この時間帯は通勤時間も終わっているのでしょうか、思っていたより空いています。
地下にあるコロッセオの駅から地上に出ると、目の前にコロッセオがあって、天気が良ければ歩いて来るのもいいですが、今日のような日は地下鉄がとても便利だなあと思いました。
チケット売り場は、コロッセオの正面にありますが、売り場が混雑している時は、少し歩きますが、フォロ・ロマーノのチケット売り場でチケットを買ってそちらを先に見学するのがいいようです。
私達がコロッセオのチケット売り場に着いた時は、まだ、人はまばらで並ぶことなく、コロッセオとフォロ・ロマーノ、パラティーノの丘の共通券(大人1人12ユーロ)が買えました。
このチケットを持っていると、パラティーノの丘やフォロ・ロマーノに入る時も、券を見せると、並ぶことなくすぐに入場できるのでお薦めです。
何でもそうですが、見た者や経験した者にしか分らない感動だったり、失望だったりがありますが、コロッセオは外から見るだけでなく、中に入いってじっくり見る価値があると思います。
コロッセオをはじめて見た時に感じなかった古代のロマンを、中に入ると現代のローマの造形物が目に入らなくて、それでやっと古代ローマ人が熱狂したであろう闘技場の風景垣間見た気分になりました。
通路にはローマの歴史などがパネルなどを使って紹介されていて、じっくり見るとなると、1時間はかかると思いますが、残念なことに、小雨がぱらつき始めたので、30分ほどでパラティーノの丘へいくことにしました。
(※ コロッセオの観光参照:コロッセオ - 北イタリアの見所)