イエローストーン国立公園

朝靄の中のバイソン

 イエローストーン国立公園はアイダホ州、モンタナ州、及びワイオミング州に位置するアメリカ合衆国の国立公園で、1872年世界で初めての国立公園として誕生しました。

 ワイオミング州北西部を中心として3,470平方マイル(8,980平方km)にわたる広大な土地からなり、公園内には様々な間欠泉や温泉などの見所で有名で、グリズリーやムース(ヘラジカ)、狼、アメリカバイソン(バッファロー)、エルクなどが生息しています。

 この地は、政府の命によりアメリカ大陸を探検していたジョン・コルターが、帰路の途中1806年に、非インディアンとして初めてイエローストーンを訪れたとされています。

主な見所

マップ

 イエローストーン国立公園は8の字型にメイン道路が走っていて、北のループを‘アッパーループ(1周113Km)’南のループを‘ロウアーループ(1周152Km)’と呼びます。

動物分布図

 公園内は‘ガイザーカントリー(間欠泉地域)’‘マンモスカントリー(マンモス・ホット・スプリングス周辺)’‘ルーズベルトカントリー(タワー・ルーズベルト・ロッジ周辺)’‘キャニオンカントリー(渓谷地域)’‘レイクカントリー(湖地域)’と大きく5つに分けられていて、どのカントリーにも動物が生息しています。

イエローストーンに住む動物たちの絵 イエローストーンに住む動物たちの絵2

 イエローストーンには数多くの野生動物が生息し、国立公園を訪れる観光客は、動物たちを尊敬し、むやみに触ったり餌を与えたりしてはいけません。

熊に注意のパンフレット バイソンに注意のパンフレット 動物たちとの安全な距離を表したパンフレット

 公園のビジターせんたーにはアクティビティの紹介から、いろいろな情報のパンフレットが置いてあり、動物たちと、どのように接するのが良いかなどの情報も得ることができます。

熊用のゴミ箱 仲良く遊ぶ黒熊の親子

 人間が正確な情報を得て、人も安全に観察できて、こんなゴミ箱がいらなくなればいいですね。そして、こんな親子に遭えるといいですね。

遠吠えする狼の横顔

 「僕たちの生活も脅かさないで!」と叫んでいます。

カイザーカントリー

湯気を上げる間欠泉地帯

 カイザーカントリー(Geyser Country)はイエローストーン国立公園の南西に位置し、公園内で一番人気のエリアで、有名な間欠泉‘オールド・フェイスフル(Old Faithful)’をはじめ、70以上の間欠泉が点在するエリアです。

エメラルドプール

 ここには‘オールド・フェイスフル’を取り囲むように、ビジターセンターはじめ、ロッジ、郵便局、ガスステーション、ジェネラルストアなどがあり、ツアーバスなども発着し観光の拠点となっています。

アッパー・ガイザー・ベイスン

 オールド・フェイスフル周辺にある数多くの間欠泉や温泉プール一帯を、アッパー・ガイザー・ベイスン(Upper Geyser Basin: 上部間欠泉集中地域)と呼んでいます。

忠実に噴出する間欠泉

 オールド・フェイスフルは、1959年の地震以前、100年以上もの間、毎45分おきに忠実に吹き上がることから‘フェイスフル=忠実な’とこの名称がつけられた、世界最大級の間欠泉ですが、地震以後、スティームの弁が緩み、吹き上がる時間が不正確となってしまいました。

 現在はビジターセンターから、吹き上がった際のスティームのボリュームを測定し、次回の噴出時間を予測しビジターセンターや、各ロッジのロビーに掲示していて、前後10分程度のずれはありますが、約80分毎に、約4万リットルの熱水を30~55mもの高さにまで吹き上げます。

 イエローストーンで見られる熱水現象全てが、ここで見られ、真っ青に透き通ったアルカリ性温泉は、水温が約90度もあり、流紋岩と蒸気が混ざり溶けて沸騰している‘マッドポット’も目前に見ることが出来ます。

朝顔のようなプール

 お勧めのコースはオールド・フェイスフルからファイアーホール川を渡り、北側のガイザーヒルから川沿いに‘モーニング・グローリー・プール’まで続くコースで、様々な美しい温泉プールを見ることができます(所要時間:約2時間くらい)。

ブラック・サンド・ベイスン

 アッパー・ガイザー・ベイスンとメイン道路を隔てた反対側にあり、水中の黄色の藻の色に空の青が合わさって、エメラルド色になる‘エメラルドプール(Emerald Pool)’がとても不思議で美しい。

ビスケットベイスン

ブルーのプール

 アッパー・ガイザー・ベイスンから少し北に行った所にあって、写真でもよく目にする、ブルーの色が綺麗な‘サファイアプール(Sapphire Pool)’があり、2キロほど先には‘ミスティック滝(Mystic Falls)’があります。

ミッドウェイ・ガイザー・ベイスン

グランド・プリズマティック

 オールド・フェイスフルからマディソンに向かう途中にある間欠泉地帯で、イエローストーン最大の温泉、直径113mもある‘巨大なプリズム温泉(Grand Prismatic Spring)’と名付けられたプールで、立ちこめる湯気の合間からきれいなエメラルド・ブルーの温泉が見えます。

ロウアー・ガイザー・ベイスン

 ミッドウェイ・ガイザー・ベイスンから少し北に上がったところにあり‘ファイアーホール・レイク・ドライブ(Firehole Lake Drive)’へ入り進むと、噴出予定時刻が発表されている間欠泉では、唯一車に乗ったまま間欠泉を見ることの出来る‘グレート・ファウンテン・ガイザー(Great Fountain geyser)’が有ります。

 この間欠泉の噴出を見るには、噴出時刻の間隔が長いので、オールドフェイスフルのビジターセンターで噴出時刻を確認してから行くのがお勧めで、噴出時刻が過ぎていても、噴出時間が長いので、最大で60m以上の噴出を見ることも可能です。

 ここには他に、マッドポットの代表の‘ファウンテン・ペイント・ポット(Fountain Paint Pot)’や、さらに奥には常時噴出している‘クレサイドラガイザー(Clepsydra Geyser)’がある。

ノリス・ガイザー・ベイスン

丘のうえに巨大な岩のような間欠泉

 ノリス間欠泉一帯は、イエローストーンの中でも最も温泉活動がさかんな地域で、近年になり温泉活動が拡大したところで、ここには勢い良く吹き上げる間欠泉や美しい青、黄、緑色の温泉を結ぶ3.5kmの曲がりくねった遊歩道があります。

 ミニ博物館を中心に北の‘ポーセレインべイスン(Porceain Basin)’と南の‘バックベイスン(Back Basin)’に分かれていて、南のバックベイスンへ進むとすぐにエメラルド色の温泉があります。

 ここはブラック・サンド・ベイスンの‘サファイアプール’と違い、酸性で高温のため、明るい緑色の藻が繁殖していて、この色になっています。

 北のポーセレインべイスンを歩いていると、新しい間欠泉を見ることができたり、別世界に入り込んだような気分にさせられます。(所要時間:ルートにより約45分~2時間)。

マンモスカントリー

白く階段状の石灰棚

 マンモスカントリー(Mammoth Country)は公園北西部に位置し‘マンモス・ホット・スプリングス(Mammoth Hot Springs)’を中心としたエリアで、温泉が作り上げた石灰岩のテラスがあります。

 マンモスホットスプリングスとノリス周辺には、1988年の大火では公園内の3分の2を焼き尽くしましたが、大火のおかげで松ボックリが発芽し、大木の残骸と新たに生えてきた松林を見ることが出来ます。

ローアーテラス(Lower Terrace)

マンモス・ホットスプリングスの三角帽子

 ロアー部分には有名な‘テラスマウンテン’があり、これは‘ミネルバ・テラス’と呼ばれて、底深くから、流れ出る温泉に含まれている石灰分が、永い年月の間に蓄積され、それが白く幾重にも重なり、まるで巨大なデコレーション・ケーキ状の温泉段丘が造られました。

 石灰華段丘又は、石塊棚とも呼ばれ、中国の‘黄龍’トルコの‘パムッカレ’や、秋芳洞の‘百枚皿’となどでもみられますが、ここでは毎日2トン近いミネラルが流れ出るそうで、その姿は刻々と変化しています。

 マンモス・ホット・スプリングスの殆どの部分は乾いていて、お湯は流れていませんが、過去に出来上がった形は何とも言えないものがあります。(トレイル所要時間:最低1時間)

アッパーテラス(Upper Terrace)

 このエリアは一方通行のドライブルート(Terrace Mountain Driver)で見学でき、テラスマウンテンの上を通って、さらに奥のテラスを回るルートにも行くことができます。

 トレイルの脇には枯れた松の木が立っていますが、これは地熱によって枯れたもので、根元部分は長い年月をかけて木の細胞に、硫黄と炭素が入り込み、化石化しているのが解ります。

ルーズベルトカントリー

 ルーズベルトカントリー(Roosevelt Country)は公園の北東部に位置し、タワールーズベルトビレッジを中心にとしたエリアで、西部開拓当時を匂わせるような雰囲気が漂っていて、夏季にはロッジから、駅馬車で草原を走るツアーもあります。

タワー滝(Tower Fall)

 落差40m、林立する溶岩の尖塔の間から流れ落ちる滝は見もので、天気が良ければ美しい虹も見ることができ、周辺の草原地帯では、バッファロー、ビッグ・ホーン・シープ、オオカミなど野生動物との遭遇も期待できます。

 タワー滝へのトレイルは、標高差があって下りは楽ですが、帰りの上りは少したいへんですが、滝の上から往復1kmで滝壷に行くことができ、下から見上げるタワー滝の美しさは格別です。

ラマーバレー(Lamar Valley)

 タワールーズベルトと北東ゲートの中間にあるラマーバレーは野生動物が豊富に見られる谷で、エルク、ムース(ヘラジカ)、バッファロー、コヨーテなどの動物が生息しています。

キャニオンカントリー

黄色の地肌のキャニオン

 この地域は壮大な滝と、雄大なキャニオンの世界で、ローワー滝やアッパー滝、そして、イエローストーン・リバーが何万年もの歳月をかけて造り上げた渓谷があります。

 イエローストーン・リバーを挟んで北側(ノースリム)と南側(サウスリム)の両側から滝とキャニオンの絶景を堪能することができます。

 キャニオンロッジを中心にレストラン、ホテル、カフェテリア、ギフトショップ(大きい)、郵便局等があります。

ロウアー滝

落差約100mの息を呑む滝

 落差約100m、ナイアガラの2倍あり、イエローストーン・リバーが何万年もの歳月をかけて造り上げた深さ300mのグランドキャニオンと呼ばれる渓谷があります。

ルックアウト・ポイント

ナイアガラの倍の高さを誇る、ローワー滝が最もよく見えるポイントで、素晴らしい絶景が見られます。

 この地域は壮大な滝と20万年以前に活発に起きていた火山活動がもたらした硫黄と熱によってもろくなった岩への侵食活動によって形成された雄大な渓谷(キャニオン)の世界です。

ブリンク・オブ・ローワー・フォールス・トレイル

 ノースリムのルックアウト・ポイントからリム沿いに滝の方向に行くと、大きな駐車場の横から‘Brink of Lower Falls Trail’が始まります。ここを降りて行くと途中右前方に高さ33mのアッパー滝(Upper Falls)が見えます。

 このトレイルの終点はローワー滝の真上ですが、ここの景観は圧巻で、壮大なグランドキャニオンが見渡せ、と同時に目の前にはイエローストーン・リバーの青緑色の流れがすさまじい迫力で滝壺へ落ちていく様は、壮大です。(往復45分)

アンクル・トムズ・トレイル

 アンクル・トムズ・トレイル(Uncle Tom's Trail)は大半が300段以上の階段でできていて、ローワー滝の滝壺近くまで行くことができ、滝の轟音と威力を感じることが出来ます。

ノリス・ガイザー・ベイスン

 ノリス間欠泉一帯は、イエローストーンの中でも最も温泉活動がさかんな地域で、ここには勢い良く吹き上げる間欠泉や美しい青、黄、緑色の温泉を結ぶ3.5kmの曲がりくねった遊歩道があり、ルートによって45分から2時間ほどかかります。

ヘイデンバレー

山と平原を蛇行するスネークリバー

 イエローストーン川を中心に広い草原地帯が広がっていて、公園内に生息している野生動物全種がここを通ると言われ、通常バッファロー、エルクの大群を見かける。

レイクカントリー

日差しをあびて輝く湖

 北米大陸の山岳湖(海抜2,100m以上)としては最も大きな湖で、湖岸線は170kmにも及び、面積は354平方kmで琵琶湖の約半分の大きさで平均深度は42m、常に青色の水をたたえた美しい湖です。

 この湖は過去において、ある時は太平洋につながり、またある時は北極海にもつながっていたという古い歴史をもち、現在はミズリー川からミシシッピ川を経てメキシコ湾に続いています。

ウエスト・サム

イエローストーン湖を北から見た時に、親指に当たる部分を‘ウエスト・サム(West Thumb)’と呼び、間欠泉や温泉があり、イエローストーン湖沿いにトレイルが敷かれていて、歩くのにとても気持ちの良いところです。

アクセスの方法

 イエローストーン国立公園へは南のジャクソンまで飛行機で来て、レンタカーを借りるか、ツアーに参加するか、又はソルトレイク・シティからレンタカーを借りるのが一般的でしょう。

 園内は公共の乗り物は無いが、ロッジ発のバスツアー(夏季のみ)はあるが、動物を見つけても、降りて見る(停まってはくれる)ことは出来ないので、レンタカーを借りるのが無理な方は公園でお会いした、範子・ブラウンさんのような方にお願いするのもいいと思います。

宿泊施設

 公園内の宿泊施設への予約は公式ホームページ:http://www.yellowstonenationalparklodges.com

入園料

 グランドティトン国立公園との共通券で車1台25ドル、オートバイ1台20ドル、その他は1人12ドル。

To page top ページの先頭へ