ミルフォード・サウンド/ダウトフル・サウンド

ミルフォード・サウンドの入り江と山やま

 私たちが、ニュージーランドの風景写真で、よく見かける写真の一枚に、フィヨルドランド国立公園にあるミルフォード・サウンド(Milford Sound)の入り江と雪を頂いた山の景色ではないでしょうか?

 サウンド(Sound)とは、海峡又は、入り江のことで、ミルフォード・サウンドは、氷河によって垂直に近い形で切り取られた周囲の山々が、1000m以上にわたり海に落ち込んでいます。

 フィヨルドと言えば思い浮かぶ国はノルウエーですが、ここニュージーランドでもフィヨルド国立公園の名のとおり、陸地深くまで切り込んだ入り江が、数多くに存在し、迫力有る地形を造りだしています。

ミルフォード・サウンドへのアクセス

フィヨルドランド地方の地図

 ミルフォード・サウンドへは、ティ・アナウ(片道3時間)とクィーズタウン(片道6時間)の2つの町からグレートサイツの長距離バスが、どちらも1日1往復していて、トラックネット(Tracknet)も同様に運行しています。

 ※グレートサイツ社については ‘ニュージーランド国内交通’ のページ参照。

 また、バス+クルーズのツアーや、帰路に小型飛行機を利用して空からフィヨルドランドを楽しむコースなど、様々なパッケージがあるので、自分に合ったものを選ぶことができます。

 ※トラックネット(ホームページ):http://www.tracknet.net

 ※Real Journeys(ホームページ):http://realjourneys.co.nz

ミルフォード・ロード

ミルフォード地方の山やま

 ティ・アナウからミルフォード・サウンドまでの119Kmの道を、‘ミルフォード・ロード(MIlford Rd.)’ と呼び、森の中や平けた平原に美しい湖と、変化に富んだ山岳道路です。

 また、バスを利用した場合でも、各見所には一時停車しながら走るので、楽しいバスの旅となるでしょう。

 出発から20Kmほどは、ティ・アナウ湖畔に沿って北上し、ミルフォード・トラックの出発点となる ‘ティ・アナウ・ダウンズ(Te Anau Downs)’ からはエグリントン川(Eglinton river)に沿って、上流を目指して走ります。

秋色に染まるエグリントン・バレーの草原

 ティ・アナウ・ダウンズから約20Kmほど走ると、春にはルピナスの花が咲き乱れるエグリントン・バレー(Eglinton Valley)の草原に出ます。

 そして、その草原を走るまっすぐな道をさらに進んで行くと、次第に山が近づき、深いブナの森林に入ると、正面の森の上に顔を出していた山頂が、森の中に沈んで、消えていくように見えることから ‘山が消えていく道(Avenue of Disappearing Mountains)’ と呼ばれる所を走ります。

山やまを写す鏡のような湖

 そこから少し行った所に、バスも停まっていく ‘ミラー湖(Mirror Lake)’ が有り、澄み切った湖に、お天気が良く、風のない時には、周りの山々が湖に写り込んで、とても美しい光景が広がります。

 ミラー湖から約5Kmほど走ると、ノブズフラット・トイレがあり、この先はミルフォード・サウンドまでありません。

 それから、さらにガン湖(Lake Gunn)とファーガス湖(Lake Fergus)の間をぬって進んで行くと、ルートバーン・トラックの起点となる、‘ディバイド(The Divide)’ へ着きます。

ホーマー・トンネルの入り口

 ディバイドを過ぎると周囲の山々は一段と険しさを増し、フィヨルドの象徴のU字谷や、切り立った岩肌が眼前に迫ってくると、そこがホーマー・トンネル(Homer Tunnel)の入り口です。

 ホーマー・トンネルは全長1219m、18年にも及ぶ工事を経て、1953年に開通したもので、ダーラン山脈を貫いています。

 トンネル内は、急勾配の道なので、慎重な運転が求められ、トンネルを抜けてしばらく走ると、‘キャズム(The Chasm)’ に出ます。

シダの生い茂る遊歩道

 ここには、1周20分ほどの遊歩道があり、シダの生い茂った道を進むと、奇岩が重なる不思議な景色や、滝を見ることが出来ます。

ミルフォード・サウンドの見所

 氷河の侵食によって、陸地がえぐり取られた崖の上から勢いよく流れ落ちてくる滝の数々、そしてオットセイやイルカなどの野生動物との出会いが、私たちを癒しの世界へと導いてくれます。

 また、入り江の海中は、海水と淡水で二層になっているため、比較的水深の浅い場所でも深海生物が生息できる環境になっていて、海中展望台ではそのようすを見ることができます。

クルーズ

リアルジャーニーの船

 ミルフォード・サウンドへ来るほとんどの観光客が、入り江を周遊するクルーズに参加していて、そのクルーズを運営している会社が下記の4社です。

マイター・ピーク・クルーズ(Mitre Peak Cruises)
 小型船の運航、クルーズ時間:2時間、運賃:70ドル~、日本語案内なし。
 ※ホームページ:http://www.miterpeak.com

 サザン・ディスカバリー(Southern Discoveries)
 大型船の運航、クルーズ時間:1時間45分、運賃:70ドル~、日本語案内13:30発のみあり、このクルーズ以外の小型船のプランあり。
 ホームページ:http://www.southerndiscoveries.co.nz

 リアルジャーニー(Real Journeys)
 大型船の運航、クルーズ時間:1時間40分、運賃:70ドル~、日本語案内13:00発のみあり、このクルーズ以外の中型船のプランあり。
※ホームページ:http://realjourneys.co.nz

 ジューシー・クルーズ(Mitre Peak Cruises)
 小型船の運航、クルーズ時間:1時間30分、運賃:50ドル~、日本語案内なし。
 ※ホームページ:http://jucycruise.co.nz

クルーズでの見所

サウンズの岩場で昼寝するアザラシ

 この地方は雨の多いことで有名で、年間降水量は8000mmを越えるといい、その上、土地は岩盤質で水の保水率が低い為、降った雨がそのまま滝となり、落ちてくるのも見所のひとつです。

ボーエン・フォール

 観光船のターミナルを出るとまず目に飛び込んでくるのが、サウンド内最大の滝 ‘ボーエン・フォール(Bowen falls)’ 落差160mの滝は迫力満点で、名前の由来は入植当時のニュージーランド総督婦人の名前から付けられました。

フェアリー・フォール

 崖から流れ出る滝が幾つも並び、幻想的な風景を造り出しているのが、フェアリー・フォール(Fairy falls)で水量の多い晴れた日には虹が見えることもあるかと思えば、また、2~3日雨が降らないと枯れることもある不思議な滝です。

ぺンブローク山

 ペンブローク山(Mt.Penbroke)は、ミルフォード・サウンドで一番高い山で、標高2014mあり、かつてフィヨルド全体を覆っていた氷河の一部が残っています。

スターリン・フォール
NZのスターリン・フォール

 フィヨルド内で、水量の多さで言えばトップクラスの、スターリン・フォール(Stirling Falls)は落差155mあり、花嫁のベールが風になびくがごとく、霧のような飛沫が飛び、周りには轟音が響き渡ります。

 ほとんどのクルーズ船がこの滝の前でしばらく停泊するので、ゆっくり見ることができますが、デッキで見るときは、レインコートの着用をお勧めします。

海中展望台

 ハリソン・コープ(Harrison Cove)という、入り江に造られた海中展望台(Underwater Observatory)では、地下12mの展望室から、神秘的な海中の風景を見ることができます。

 前述のように、多量の雨が、海中に淡水と海水の2層を造り、また、周囲の山々日光をさえぎり、それによって深海のような環境を形成しています。

 通常のクルーズの観光には含まれていないため、興味のある方はオプションとして申し込む必要があります。

ダウトフル・サウンド

マナポウリの湖

 ミルフォード・サウンドの南西にある入り江で、1770年キャップテン・クック船長が発見しましたが、あまりに深い入り江の為、もとの海に戻れるのか ‘疑わしい(Doubtful)’ と考え、かれの作成した地図にはダウトフル・ハーバー(Doubtful Harber)と書き込まれたのが、名前の由来だそうです。

 ミルフォード・サウンドよりは訪れる人も少なく、船の歩みによって景色はより神秘的に変わっていき、そそり立つ岩肌や、船のエンジンを止めると聞こえてくるのは、船体を打つ波の音だけ、そして、静寂。

ダウトフル・サウンドへのアクセス

ごつごつ岩の山

 ティ・アナウから南西に車で15分ほど走ると、マナポウリ(Manapouri)の小さな町に着きます。

 この町がダウトフル・サウンドへの玄関口で、ダウトフル・サウンドへ行くには、一般道が通じていないので、ここから船でマナポウリ湖を渡り、バスに乗り換え、そしてクルーズ船に乗船して、やっとサウンドの周遊となります。

マナポウリ近くの農場で飼われているリャマ

 ティ・アナウやクイーンズタウンからは、日帰りツアーも出ています。

 ※Real Jouneys(ホームページ)は、上記ミルフォード・サウンドの ‘クルーズ’ 参照。

マナポウリの見所

 マナポウリ(Manapouri)は、湖岸にモーテルとホリデーパークがあるだけの小さな町で、トラッピングに出かけるか、クルーズを楽しむか、後はのんびり自然を満喫するかの何れかでしょう。

ダウトフル・サウンド・クルーズ

ダウトフル・サウンドの風景

 第一の楽しみはなんと言っても、ダウトフル・サウンドのクルーズで、この入り江はおよそ160Kmにも及び、フィヨルドランド国立公園の中で2番目に大きな入り江となっています。

 マナポウリの桟橋から出航した船は、マナポウリ湖を東から西へ進み、マナポウリ地下発電所に到着します。

 一度ここで下船、マナポウリ地下発電所を見学した後、バスに乗車、ダウトフル・サウンドの遊覧船が出るディープ・コープ・ワーフ(Deep Cove Wharf)まで約10Kmの移動、そしてサウンド・クルーズに出かけます。

 この入り江には、イルカやオットセイ、ペンギンといった野生の動物も生息していて、運がよければかわいい姿を見ることが出来るでしょう。

 所要時間は8時間と結構長いツアーですが、変化に富んだ観光が出来ます。

マナポウリ地下発電所

 マナポウリ湖の入り江、ウエスト・アーム(West Arm)の先端に造られた発電所は、海面から176mの深さに位置するニュージーランド最大の地下発電所です。

 1963年に着工、さまざまな困難を克服し、1971年に完成しました。

 発電方法はマナポウリ湖の水を垂直に地下に落とし、そのエネルギーでタービンを回す方法がとられていて、落とした水は用水路を通り、ウエスト・アームで放流されます。

ミルフォード・トラック

 ‘世界一美しい散歩道’と絶賛されるミルフォード・トラックは、ティ・アナウ湖とミルフォード・サウンドを結ぶ全長53.5Kmに及ぶトレッキングコースです。

 世界中から、年間1万4000人もの人が訪れるほどの人気で、個人ウオークとガイド付きウオークがあり、また、日帰りウオークや全長踏破の3泊4日ウオークもあります。

 個人ウオークの受付は、7月中旬から毎日40名まで入山可能、ガイド付きウオークの受付は、2月中旬から毎日50名まで入山可能となっています。

 ※日帰りウオーク申し込み:Real Jouneys社については、上記ミルフォード・サウンドの ‘クルーズ’ 参照。

 ※個人ウオーク申し込み ⇒ Great Walks Booking Office(ホームページ):
 http://www.doc.govt.nz

 ※ガイド付きウオーク申し込み ⇒ Ultimete Hikes Centre(ホームページ):
 http://www.ultimatehikes.co.nz

 ※ガイド付きウオークの日本での申し込み代行 ⇒ コロミコ・トレック・日本オフィス(ホームページ):
 http://www.koromikotrek.com

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